◼︎We felt, we feel◼︎

長い長いTourが終わりました。


このTourで色々感じた事があるので、ゆっくり読んでくれたら嬉しいな。





●10/26 (水)@三宮Brothers & Sisters


もう神戸ではsala-sajiも「家」の様な感覚でね、サウンドチェックから本番まで本当にリラックスして出来る場所、Brothers & Sisters (以下ブラシス)。

意外と、そういう場所は多くないんです。それに、音も最高なのです。もちろん、マスターも含めてですよ。素晴らしい場所っていうのは殆どマスターも素晴らしい人なんです。


中止になった倉吉のLIVEを除いては、


本当の意味でsala-sajiがやりたい放題出来たLIVEは今Tourではここだけでした。


初めての曲、新曲、立ったり座ったり、来てくれた皆には「今」のsala-sajiをちゃ~~んと余すところ無く感じてもらえたんじゃないかな。おまけにsala-sajiで初めて1人で弾く曲もあったし(笑)。こういう事は、お客さんが僕らと完全に向き合ってくれてないと、中々やり辛い。要するに、ファンになって来てくれた人・興味があって来てくれた人達が集まってくれてる、という事。



この日満席となったブラシスは、そういう人達で溢れてた。


初めてのブラシスの時は、お客さん45人くらいだったからね。そこから考えると、やっぱりグッとくるものがあるわけですよ。よって、テンション上がってやりたい放題やるわけです(笑)。


とは言っても、他の場所で手を抜いてるわけでは無いので勘違いなさらず。やり易い空間というのは、ミュージシャン誰しもあるもんです。逆に言えば、他の会場も、こんな風になる様に僕らも頑張っていかなきゃいけない、という事です。


ブラシスは12月には移転する様で、その前にこのタイミングでLIVE出来たのは嬉しかった!移転しても、また最高なHomeになる事間違い無しだ。


●10/27 (木) @下北沢 風知空知

●10/28 (金) @下北沢 DUKE CAPO


慌ただしく神戸を後にして茨城LIVEの前に東京へ向かったのは、沖縄の那覇マラソンイベントに出演するため。




まあ、

僕は走らないですけどね(笑)。




sala-sajiとしても自身としても下北のLIVE2度目で、変な緊張感もあった。(東京からしてみると)田舎もんなので、人混みが嫌いなんですよ。だから東京は基本的に苦手なんですけど(笑)。そん中でも、渋谷や下北沢や原宿や新宿ってのはもうそりゃぁ~~苦手でしてね。中々足を踏み入れない。行きたくない(笑)。基本的にはですけど。



長い付き合いをさせてもらっていて、大尊敬する川畑アキラさんとのコラボLIVEイベント。久しぶりに東京で川畑さんと一緒にプレイした。やっぱり、素晴らしい。この声にいつもノセられてしまう。まだまだだ、といつも自分自身思うわけですよ。背中でものを言うってのは、こういう事だといつも感じます。


沖縄出身のお笑い芸人のオリオンリーグさんとも2度目まして。芸人さん達からは、いつも頑張るエネルギーをもらってる気がするな。




●10/29 (土)@茨城・勝田 ちんだら

●10/30 (日)@茨城・水戸 かなでち



怒涛の下北沢2DAYSが終わったあとは茨城へ。ガタンゴトン長~い電車に揺られて、ひたちなか市へ。もうこれまで何度か訪れた町だけど、やはり旅の疲労はピークに達してきている。そりゃあ、鳥取神戸東京茨城。足腰もキツくなる。おまけに荷物は何故か日に日に重くなる。旅あるあるですねこれは(笑)。


これまで何度か来たことのある「ちんだら」のLIVEは、sala-sajiファンとなってくれた元店長の桃ちゃんの卒業LIVEみたいなものだ。これは、sala-sajiから一方的な思いみたいなもので。沢山の常連さんに声をかけてくれて、盛り上がった。桃ちゃんの結婚もお祝いしたりして。そこら辺はやっぱり人情だ。個人的に誰かのために演奏したくなる時もある。



沖縄料理店なので、LIVEハウスみたいなノリではないけど、「民謡」や分かり易い「沖縄音楽」ではない僕らsala-sajiを快く受け入れてくれた場所だ。何よりLIVE中はスタッフが真っ先に楽しんでくれる。もちろんちゃんと接客しながらですよ(笑)。




だけど、こういう場所(沖縄料理店)は僕らミュージシャンにとっては修行の場みたいなところがあって。




いや、お金取ってんだから、修行はいかんだろう?そりゃその通り。なんだが、さっきも言った様にここは料理店でLIVEハウスではない。たまたま飲みに来た客がオーディエンスになる。ぶっちゃけLIVEなんかどうでもいいと思ってる人もいる。「聴きたい」ファンと、「別に聴かなくてもいい」お客さんが共存するわけだ。めちゃめちゃチケットが売れるアリーナクラスのミュージシャンならこんな事態はあり得ないけど、僕らの環境にはあり得る「よくある事」だ。



その両極端のオーディエンスを、見分けて、聞き分けて、感じて、LIVEを進めていくというわけだ。



お笑い芸人の方や、民謡酒場で日頃ありとあらゆるお客さんを受けてる唄者の方達はこれを得意とするだろうけど、基本がROCKで出来てる僕にとっては中々イレギュラーな環境だ。少なくともLIVEハウスで知らないバンドを聴いてるお客さんがいても、音楽を「聴きに」LIVEハウスに来てる事は間違いないからねぇ。それとは全く違う環境というわけだ。




なので、修行だ(笑)。




例えば、僕らが沖縄出身だからと言って、基本的にはみんなが知ってる様な沖縄の楽曲なんかは演ったりはしない。演りたくなる時は別だけど。オリジナルバンドだからねぇ、sala-sajiは。


だけど、沖縄料理店には沖縄のご飯やお酒や「音楽」を求めて来店するお客さんがいるので、やはり多少はやらざるを得ない。僕らがsala-sajiのスタイルで伝えられる「沖縄の」音楽を、こういう時は演ったりもする。


本来「言葉」がその意味を残す「沖縄民謡」の唄を音 (楽器)だけで伝えるっていうのも、実験的だし面白いとも思った。これはこれでsala-sajiがやれる事・出来る事の一つだと思う。


僕は心の核はROCK大好きだし今でもバンドマンのつもりだけど、バンドマンだけやってたらこの感覚は理解出来なかっただろうし経験も出来なかったかも知れない。今や沖縄料理店は全国に必ず一軒はあると言っていいほど広がってるから、sala-sajiを受け入れてくれるスタッフがいる場所なら、これからも訪ねていきたいと思ってる。沖縄料理でサックスとギター。考えるだけで不思議でしょう?(笑)。中々度胸がないと出来ないと思うよ。まあ、これは沖縄生まれの僕らだからってのもあるだろうけどねぇ(笑)。



そんなこんなで、鳥取の地震からスタートしたこのTour、ラストは修行と自分達との闘いの場でもある沖縄料理店2ヶ所で締める形となったわけで。最後はやっぱり、温かいスタッフのハートに包まれてとても最高な気分でLIVEを終えることが出来た。Tourは必ずミュージシャンを育てる。ちゃんと真面目にやれば、の話ですけど。一つ一つのステージや環境・目の前にいる人達の文化で全て何もかもが変化するので、毎日違うセットリストを考える。トークを考える。そして地元の人達と向き合う。人との出逢いが人を育てる。毎回のTourで毎回思う事だ。



Tour中に新たな新曲も生まれた。



これをまた皆の町に届ける日を、どうか楽しみにしてて欲しいな。



Tourに参戦してくれた皆さんと、関わってくれた各地の会場スタッフの皆さん!



ありがとう!






追伸


今回、僕らはTour初日の鳥取県倉吉市で震度6弱の地震に遭遇し、どうにかラストの茨城まで終える事が出来た。


倉吉は残念ながら3会場全て中止になってしまったけど、町の人達はLIVEどころじゃないし、僕ら自身もそうだった。僕らの事を気遣ってくれて、早く倉吉から出た方がいいって言ってくれたりしたけど、でもね、逃げたくなかったんだ、正直。


いつもお世話になってる人達の顔も見ずに、な~~んにもしないで他の町に行ってLIVEなんて、「こんなんじゃ何にも届けられない。音に気持ち込められない」って心から思ったよ。




道が凸凹になったり、ひび割れたり、建物が壊れたり、怪我人が出て。何も出来ないのが歯痒くて、気持ち悪くて。ホテルの部屋で余震に揺れながらずっと地震の状況をニュースで見ながら、現地の人と連絡をとったりして。せめて、今何が起こってるのか把握する必要があった。翌日まで余震を受けながら町を歩いて見て回った。


少しでも時間を作ってくれて僕らと会ってくれた倉吉の人達に、感謝したい。

でなければ、茨城までちゃんと音楽出来ていたか、正直なところ分からない。




いつどこで、何があるか分からない




これが世界で生きる人達の生活なんだと、改めて知る事が出来たし実感出来た。だからこそ、全ての出来事に人は目を向けるべきだと思うよ。


今回の出来事からは、とんでもないエネルギーが溢れていたと思う。これを、ちゃんと還元していかなきゃね。


今回、倉吉のみんなに癒しと刺激をプレゼント出来なかったけど、必ず行きます。だから、どうか、待っていてね。